夜泣きで寝不足がつらいとき【3ステップで対策を】

子育てHow to

子どもの夜泣きで寝不足になっているママ・パパへ

仕事や家事があるのに、子どもの夜泣きがひどくて寝不足になっていませんか。できれば赤ちゃんの夜泣きを治したいと思っていませんか。

この記事を読むと、子どもの夜泣きを治す方法が分かります。また、夜泣きをさせないために、どのようなことに気をつければいいのかについても詳しく知ることができます。

わたしの息子も夜泣きがひどく、毎日寝不足で仕事に行っていました。しかたのないことだとは分かっていながらも、イライラが抑えられなかった日もありました。そんなときに試してみたのがネンネトレーニングです。1つずつ試していくうちに、どんどん夜泣きが治っていき、見事わたしの寝不足も解消されました。

この記事では、そのとき参考にした本『赤ちゃんにもママにも優しい安眠ガイド』をもとに、夜泣きを治す方法を紹介していきます。

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赤ちゃんが夜泣きをする原因2つ

まずは、なぜ赤ちゃんが夜泣きをするのか知りましょう。原因を知ることで、効率的に夜泣きを治すことができます。

少しでも早く夜泣きを治す方法だけ知りたい、という方は次の章までとばしても大丈夫です。

赤ちゃんが夜泣きをしたとき、私たちは「暑いのかな」「お昼に興奮したかな」などと考えがちです。しかし睡眠医学の世界で、夜泣きの原因は次の2つだと分かってきました。

  • 体内時計
  • 寝かしつけの習慣

まずはこの2つの原因について正しく知りましょう。

そうすることで、自分の子どもに合った夜泣きの治し方がわかりますよ。

原因1 体内時計

人間には体内時計があります。眠りのリズムや体温の変化は、この体内時計というものが調節してくれています。

ただ、この体内時計も完璧ではなく、毎日太陽を浴びて微調整をしているのです。

生まれたばかりの赤ちゃんには昼と夜の区別がありません。寝て起きてをくり返しますよね。これは、体内時計が働いていないということです。

赤ちゃんの体内時計は生後1ヶ月くらいから動き始めます。そして練習していくうちに、大人と同じように微調整ができるようになっていくのです。

練習とは何かというと、「朝昼は明るく賑やかに、夜は暗く静かに」を毎日くり返すことです。

上手に練習できれば、生後3~4ヶ月で昼や夜に合わせられて、6ヶ月には大人のように安定しますよ。

逆に、体内時計がうまくはたらかないと、それが夜泣きの原因になるのです。

体内時計が原因の夜泣きには、次の2つのタイプがあるので、当てはまっていないか確認しましょう。

  • 「昔の夜泣き」タイプ
  • 「今の夜泣き」タイプ

「昔の夜泣き」タイプ

「昔の夜泣き」タイプとは、赤ちゃんの体内時計がリセットされないことが原因の夜泣きです。

よくあるのが、朝の時間に家事で忙しいママ・パパが、赤ちゃんを起こさないでいると起こります。

太陽の光を浴びることで、体内時計はリセットさせるため、起こす時間が遅くなると生活時間がだんだんずれて昼夜逆転になっていきます。それによって、昼と夜が混乱して夜中に泣く、というのが「昔の夜泣き」タイプです。

「今の夜泣き」タイプ

「今の夜泣き」タイプとは、赤ちゃんの体内時計が混乱していることが原因の夜泣きです。

今の時代、照明の発達で夜も明るい中で生活できます。しかし体内時計は光に敏感なので、赤ちゃんは今が昼なのか夜なのか分からなくなります。

とくに親が夜型の生活だと、照明やテレビ、スマホなどの光が、赤ちゃんの睡眠リズムとホルモンのリズムをみだしてしまいます。

全体的に睡眠が浅い、お昼寝がうまくできない、日中も不機嫌などの様子が見られたら、「今の夜泣き」タイプかもしれないと疑ってみてください。

これら2つの夜泣きへの対策は、体内時計を正常に戻してあげることです。

そのために可能な範囲で「朝昼は明るく賑やかに、夜は暗く静かに」という、早寝早起きの生活リズムにしましょう。

最後に、赤ちゃんの体内時計を狂わせていないか、チェックリストがあるので試してみてください。

  • 朝8時を過ぎても、寝かせたままにしている
  • 親の生活に合わせて、夜9時以降に寝させている
  • 夕方から寝るまで、ずっと明るい部屋にいさせている
  • 夜眠ったあとも、明かりやテレビの付いたリビングにいさせている
  • 仕事の時間に合わせて、夜遅くにお風呂に入れている
  • 外出が少なく、日当たりの悪い部屋に1日中いることがおおい
  • 夜泣き対策で、夜中のドライブやDVD、電気をつけて遊ぶなどしている
  • スマホをいじりながら寝かしつけをしている

どうでしたか?もし1つでも当てはまったら、改善できないか考えてみましょう。

原因2 寝かしつけの習慣

睡眠障害の分類の中に「小児期の行動性不眠症」というものがあります。むずかしい言葉ですが、夜泣きの一部だと思ってください。

中身について簡単に説明すると、

「ある行動が原因となって、寝付けない・眠っていられない状態になることがある」

というものです。その「ある行動」が、赤ちゃんの不眠症を引き起こし、夜泣きの原因になってしまうのです。

「ある行動」によって起こる不眠症は、次の2つに分類されます。

  • 入眠時関連型
  • しつけ不足型

「入眠時関連型」

「入眠時関連型」とは、寝入るときに、不適切な条件(揺り動かす、テレビを見る、車に乗せる、哺乳びんなど)が必要なタイプです。

夜に何度も起きて、この特定の条件がないと、次に寝付くこともなかなかできない子は、このタイプの可能性があります。

(ただし小さい子が寝入るのには、条件がいろいろとあるのが通常なので、障害でないことも多いです)

「しつけ不足型」

「しつけ不足型」とは、子どもがぐずったり、寝るのを嫌がったりするために、睡眠開始が遅れるタイプです。

親が寝室からでると、不安で眠れなくなったり、夜が怖くて大声を出したりしてしまう子は、このタイプの可能性があります。

子どもの行動を親が管理できていなかったり、親のしつけに一貫性がなかったりすると、見られることがあります。

これは赤ちゃんの10~30%に生じる症状で、睡眠時間が安定する生後6ヶ月から診断できるものになっています。

もし原因1を解決しても治らない場合は、原因2を改善するとよくなるケースが多いです。試してみてください。

実は夜泣きではないことも

夜泣きの原因について2つ紹介しましたが、赤ちゃんが夜中に声を出したり動いたりするのが、実は夜泣きではないことがあります。

まず、そもそも赤ちゃんの眠りは、大人よりずっと浅いものです。3、4歳になっても、夜中に突然目を覚ましてしまうなんてことは普通に起こります。たまたま目を覚ました、大人の物音で目が覚めたなどのこともあるのだと、理解しましょう。

そして夜泣きとよく間違えられるのが「寝言泣き」です。

大人でも寝言を言ったり、寝返りをしたりしますよね。夜泣きだと思っていたのが、実は赤ちゃんにとっての寝言・寝返りの可能性があるのです。

考えてみれば当たり前で、赤ちゃんは言葉が話せないので、寝言は当然泣き声です。

まだ寝返りができない子は、体ビクッ、手足バタバタで、寝返りの代わりをします。

私たちは今まで、赤ちゃんがただ寝言を言っただけなのに、無理やり起こして、おっぱいをあげたり、おむつをチェックしたりしていたかもしれませんね。

ただの寝言泣きで授乳をしてしまうと、浅い眠りの度に目を覚ますクセがついてしまうので、やめましょう。寝言泣きはスルーです!

赤ちゃんが夜中に泣いたときは、対応してあげたい気持ちをグッとこらえて、まずは寝言かどうか観察をしましょう。2~3分で寝言泣きかどうか、わかります。

 



寝不足解消へ!赤ちゃんの夜泣きを治す3ステップ

では、いよいよ夜泣きを治す3ステップの解説です。赤ちゃんのためにも、寝不足な自分自身のためにも、しっかりとマスターしましょう。

ステップ1 朝は7時までに起こす

「赤ちゃんが夜泣きをする原因2つ」でも解説しましたが、夜泣きの原因は赤ちゃんの体内時計にあります。体内時計を正しく動かすには、朝の早い時間に太陽の光を浴びることが必要です。

朝が苦手なママ・パパもいるでしょうが、ここはふんばりどころです。夫婦や家族で協力して、7時(どれだけ遅くても8時)には赤ちゃんを起こしてください

起こし方のポイントを3つ紹介します。

ポイント① カーテンを開けて、太陽の光を入れる

最初に、カーテンを開けて、太陽の光を入れましょう。もし天気や部屋のつくりの関係で太陽の光が入らない場合は、電気をつけます。赤ちゃんが光に反応して目を覚ましたら、やさしく「おはよう」と声をかけましょう。

ポイント② 起こすときは、いきなり抱き上げない

赤ちゃんが目を覚ましていないのに、抱き上げて起こすのはよくないです。赤ちゃんの起きる準備ができていないと、寝ぐずりならぬ「起きぐずり」の原因になってしまいます。起こすときはポイント①の手順を守りましょう。どうしても起きないときは、体をゆすって起こします。

ポイント③ 起きた後に、これから何をするのか声をかける

赤ちゃんが目を開けて、周囲を確認する様子が見られたら、これから何をするのか声をかけましょう。朝の習慣がはじまることを知らせるのです。朝の習慣は、おむつをかえる、顔をふく、服を着がえるなどがあります。

朝起きた後は部屋を移動して、寝室ではないところで過ごしましょう。これらが昼と夜のちがいをわかりやすくしてくれます。

ステップ2 お昼寝の時間を調節して、日中は活動的に過ごさせる

生後2ヶ月からは、お昼寝を3回します。時間帯が「朝寝」「昼寝」「夕寝」の3つにわかれていることを頭に入れて生活しましょう。

次の表を目安にして、お昼寝の時間帯を調節してください。

お昼寝のポイントを3つ紹介します。

  1. 生後3ヶ月くらいまでは、赤ちゃんが眠そうにしたら寝かせるスタイルでOKです。4ヶ月くらいから、お昼寝の始まりの時刻を決めて寝かしつけましょう。
  2. お昼寝はしたいだけさせるのではなく、表に書いてある時間寝たら、赤ちゃんを起こします。起こし方はステップ1を参考にしてください。
  3. 夕方17時以降は、夜の睡眠にひびくので、なるべく寝かさないように努力しましょう。(夕食の準備などで忙しいとは思いますが・・・)

お昼寝の時間が分かったら、起きている時間に活動をさせましょう。特に午前中はお散歩や外遊びなど、太陽の光を浴びて活動的に過ごしましょう

午前中の太陽の光は、「メラトニン」の分泌を高めます。これは夜に眠気をひき起こすホルモンです。

また、ハイハイや歩くなどのリズムのある運動をすると、「セロトニン」という神経伝達物質の働きで、赤ちゃんの心が穏やかになり、夜の寝付きがよくなります。

朝の活動によって、夜の睡眠の質が大きくかわるため、しっかりと取り組みましょう。

ステップ3 寝る前30分のイチャイチャタイムをつくる

赤ちゃんの心と体の寝る準備ができることで、寝かしつけはとても楽になります。寝る前の30分間を、その準備時間にしてください。作者の清水さんは「イチャイチャタイム」と表現していました。

やり方は、部屋の明かりを薄暗くして、スキンシップをとりながら静かにすごすことです。特にオレンジ色の明かりは、心を穏やかにする効果があるため、おすすめです。

この時間に、授乳中の赤ちゃんは、おっぱいやミルクを。卒乳した子は、絵本やお絵かきなど、静かな遊びを。お話ができるようになった子は、その日1日を振り返ってお話をしましょう。

薄暗い中でゆったりすごすことで、日中の興奮を静め、強い眠気をひき起こす「メラトニン」の分泌が促されます。親子の絆を深めることもできますね。

イチャイチャタイムのポイント6つ

  1. ママ・パパは声をワントーン低くして、やさしくゆっくり話す
  2. テレビ・パソコン・スマホは消して、部屋はオレンジ色の光で薄暗くする
  3. 家事や仕事のことはいったん忘れて、しっかりと子どもと向き合う
  4. 大きい子でも、意識してスキンシップをたっぷりとる
  5. 1日の振り返りを話す場合は、子どもの「よかった行動」を具体的に伝える
  6. 授乳中の子は、おっぱいや哺乳びんをくわえたまま寝ないように注意 足の裏をくすぐったり、軽くたたいたりして、なるべくたくさん飲んでもらう

イチャイチャタイムの注意点ですが、夜8時までに寝かせることを目標にして行いましょう(もっと早くてもいいです)。

寝る時間が遅くなると、せっかく整えた体内時計がくるってしまいます。

夜8時までに寝かせるということは、7時30分頃までには、夕食やお風呂、歯磨きや着替えなどを済ませる必要があります

もしもむずかしい場合は、お風呂に入れるのを日中や夕方にして、夜の時間短縮をするなどの工夫も考えてやっていきましょう。

以上が夜泣きを治す3ステップです。この3ステップで夜泣きが治った場合は、習慣にして続けていきましょう。

もし治らなかった場合は、1章「赤ちゃんが夜泣きをする原因2つ」で解説した、夜泣きの原因に当てはまるものがないか確認してみましょう。

まとめ

夜泣きで寝不足がつらいときは、夜泣きの原因と対策を知って、夜泣きを治していく必要があります。

夜泣きの原因は次の2つです。

  • 原因1 体内時計
  • 原因2 寝かしつけの習慣

これらを改善するためには、3つのステップを行っていく必要があります。

  • ステップ1 朝は7時までに起こす
  • ステップ2 お昼寝の時間を調節して、日中は活動的に過ごさせる
  • ステップ3 寝る前30分のイチャイチャタイムをつくる

間違った寝かしつけをやめて、赤ちゃんが正しく体内時計をはたらかせられるような生活を、毎日の習慣にしましょう。

あなたの寝不足もきっと解消されるはずです。

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