育休明けの働き方【エッセンシャル思考で働きましょう】(後編)

子育てHow to

それでは『育休明けの働き方』後編です。

前編の要点を簡単にまとめると

  • 育休明けの働き方は、子育てと仕事の両立という課題を解決していかなければならない。
  • そのためには、子育てできるだけの気力を残しながら、定時退社することが必要不可欠。
  • 定時退社するためには、エッセンシャル思考を身につける必要がある
  • エッセンシャル思考とは「あらゆるものを切り捨て、本当に重要なことだけに集中するという考え方」

前半はこちらから↓↓

後編では、エッセンシャル思考をどのように実践していくのか、具体的な方法やテクニックを解説していきます。しっかりと身につけて、子どもや家族のために定時退社できるようにしましょう。

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はじめに(結論)

はじめにこの記事の結論からお話しします。

この記事の結論は、「3つの技術を身につけて、エッセンシャル思考を行いましょう」ということです。

育休明けの働き方は、子育てできるだけの気力をのこしながら、定時退社することが必要です。定時退社するためには、「あらゆるものを切り捨て、本当に重要なことだけに集中する」というエッセンシャル思考で働くことが大切です。

そのために、次の3つの技術を身につけましょう。

  • 見極める技術
  • 捨てる技術
  • しくみ化の技術

それぞれについて解説していきます。すべて読み終わったときにはエッセンシャル思考ができる人間になれますよ!

見極める技術

見極める技術とは、もっと簡単にいうと「たくさんのどうでもいいことの中から、少しの重要なことを見分ける」ということです。

エッセンシャル思考の人は、そうでない人よりも多くの選択肢を検討します。

どういうことかというと、

ほとんどの人は、あらゆる話に反応して、何でもとりあえずやってみようとします。だから多くのことに手を出しますが、すべて中途半端になるのです。

対してエッセンシャル思考の人は、何かに手を出す前に、幅広い選択肢を慎重に検討します。そして「これだけは」ということだけをします。

だから行動を起こす数は少ないけれど、決めたことは最高の結果を出すことができるのです。

慎重に検討することはめんどうくさいと感じるかもしれませんが、ここが実は、今回紹介する3つの技術の中で1番大切なポイントです。厳選して以下の2つを紹介するので、必ず理解しておきましょう。

  • じっくりと考える時間を作る
  • 「90点ルール」をとり入れる

じっくりと考える時間を作る

たくさんのどうでもいいことの中から、少しの重要なことを見分けるためには、だれにも邪魔されずじっくり考える時間が必要です。

たとえば、アイザック・ニュートンが万有引力を発見したときも、忙しい中で発見したのではありません。忙しいときにリンゴを見続けるなんてできませんよね 笑

ニュートンは2年間引きこもって考え続けていたときに、万有引力を発見しました。

しかし現代では、ただでさえ忙しいのに、インターネットやSNSの普及もあり、1人になって集中して考える時間や場所はなかなかありません。

ではどうすればいいのかというと、自分で集中できる環境を作り出すしかないのです。

たとえば毎朝5分でも、スマホの電源を切って自分1人だけの環境で、じっくりと頭の中を整理しましょう。じっくり考えることで、いざというときに見極める力が出せます。

「90点ルール」をとり入れる

たくさんのどうでもいいことの中から、数少ない重要なことを見分けるための規準として、「90点ルール」をとり入れましょう。

「90点ルール」とは、自分が90点以上だと思うことしか引き受けないという、厳しい基準のことです。

エッセンシャル思考を実践するには、情報を見極める必要がありますが、90点ルールを取り入れることで、それが簡単になります。

いくつか選択肢がある中で、とくにみなさんが引き受けるか迷うようなことは、だいたい70点や80点のものではないでしょうか。

そんなときは90点ルールを思い出してください。選ぶ基準は簡単です。自分が90点以上だと思うかどうかです。

厳しすぎる・そんな仕事はない、と思うかもしれませんが、妥協すれば自分が損をするだけです。たくさんのどうでもいいことの中から、自分が「選びたいから」選んだことだけを、よろこんで行いましょう。

エッセンシャル思考では、絶対やりたいorやらないの2択です。規準をとことん厳しくして、やろうかな程度は却下しましょう。本文の言葉を借りると

絶対にイエスだと言い切れないなら、それはすなわちノーである

捨てる技術

捨てる技術とは、もっと簡単にいうと「たくさんのどうでもいいことをスパッと切り捨てる」ということです。

家の中を整理していて、「いるもの」と「いらないもの」に分類したあと、みなさんは「いらないもの」をすぐに捨てることができますか。「やっぱりいつか必要になるかも」と不安になったりしませんか。

エッセンシャル思考では「やらなくてもいいこと」を、きっぱりと捨てなければいけません。これは、家の中のものを捨てるのよりも、勇気のいることです。

次の2つのステップで捨てる技術を身につけましょう。

  • 自分の大切にしていることをはっきりさせる
  • 上手に「ノー」という技術を身につける

自分の大切にしていることをはっきりさせる

たくさんのどうでもいいことをスパッと切り捨てるために、まずは自分の大切にしていることをはっきりさせましょう

急に選択を迫られたときに、その場で正しく選ぶことは難しいですが、事前に考えておくことで捨てるべきものがしっかりとわかります。

大切にしていることは、なるべく具体的にイメージしましょう。どんな意味があるのか、本質的なところまで考えられるといいですね。例えば、

「毎日定時に退社して、子どもと30分遊ぶ」

「この商品の提案に関しては全て行いたい」

などです。大切なことがはっきりとしたら、それからは判断に迷わずにすみます。

上手に「ノー」という技術を身につける

誰かに言われて、心では違うと思いながら仕方なく行動したことはありますか。他人の顔色をうかがって、場を丸くおさめるためにイエスと言ったことは?上司や同僚、友人、親戚や近所の人などの誘いを、断るのが怖くて引き受けてしまったことは?

きっと思い当たることがあるはずです。他人からのプレッシャーに負けず、きっぱりと上手に断ることは、エッセンシャル思考の必須スキルです。ですが、これがもっとも難しいスキルです。

数千年前の狩猟採集時代から、私たち人間には仲間とのつながりを大切にするという本能がしみついています。それを切り捨てていくことはとても勇気のいることです。

「断られた方はどんな気持ちになるんだろう」「関係が悪くなるといやだな」こう思うのは当たり前のことなのです。

ですが、相手の気持ちは一瞬のものだと理解しましょう。

大切なのは、あらゆるものを断るのではなく、絶対にやるべきことをやるために、それ以外全てを断るということです。

まずは、上手に断るコツを5つ紹介します。

1、関係性から切りはなして判断する
相手との関係と頼み事は切りはなしましょう。「この人の頼みだから・・・」はNGです。
2、直接的でない表現を使う
やんわりと断ることもときには必要です。「うれしいのですが、あいにく手がいっぱいで」「行きたいのですけど、時間があるかどうか」
3、トレードオフに目を向ける
イエスと言ったら、自分は何を失うのか考えましょう。すべてをやることは不可能です。
4、好印象よりも敬意を手に入れよう
うまく依頼を断ることは「自分の時間を安売りしない」というメッセージになります。その場の好印象でイエスと言うのではなく、断る勇気を持ってプロ意識のもとで働いているという、敬意を手に入れましょう。
5、あいまいなイエスはただの迷惑だと知る
「行けたら行きます」などのあいまいな言葉を使って結局断るのならば、その場ですぐに断る方がいいです。相手へのダメージもずっと少なくて済むと知りましょう。

上手に断るコツを理解したら、次に断り方のレパートリーを増やしましょう。6つ紹介します。

1、とりあえず黙る
気まずい沈黙を味方につけましょう。頼まれたときにゆっくり3秒、慣れてきたら相手が何か言うまでじっと待って、それから自分の意見を言いましょう。前向きでない姿勢が伝わるはずです。
2、代替案を出す
「いまは○○で手一杯ですが、一段落したらぜひご一緒させて下さい」などと、歩み寄りながら断りましょう。
3、予定を確認して折り返します
その場ですぐに答えず、いったん時間をおいて考えると、断るのが楽になります。また、メールで答えることで、文章を練ったり、顔を見ずに済んだりしますよ。
4、どの仕事を後回しにしますか?
上司にトレードオフを意識させるやり方です。「では、これを優先します。今抱えている仕事のうち、どれを後回しにしましょうか」または「これを無理やり差し込むと品質が落ちてしまいます」なども。
5、肯定を使って否定する
たとえば「どうぞ僕の車を使ってくさい。キーをおいておきますね」という感じです。力にはなりたいが、巻き込まれたくないときに使いましょう。
6、別の人を紹介する
「僕は無理ですけど、彼は興味を示すんじゃないかな」といって断りましょう。だいたい誰がやってもいい頼みがほとんどです。

これらの技術をしっかりと身につけて、上手に断りましょう。

しくみ化の技術

しくみ化の技術とは、もっと簡単にいうと「努力せず、自動的にエッセンシャル思考をする」ということです。

見極める技術や捨てる技術を、毎日毎日頭で考えながらやっていると、大変です。だからこのエッセンシャル思考を当たり前のものとしてできるようにするための技術が、このしくみ化の技術です。

次の2つを意識して、しくみ化をしましょう。

  • 意味の無い努力をやめる
  • 習慣化する

意味の無い努力をやめる

エッセンシャル思考の人は、仕事を減らすことでより多くの大事なことを生み出します。そのためには、ふだんから「意味の無い努力」をして、自分から仕事を増やすことは避けなければいけません。

「意味の無い努力」とは、例えば、中身が大事なはずのレポートで、「デザインを完璧にしよう」とこだわってしまうことです。

本当に大切なゴールをはっきりとさせておかないと、回り道をしてしまいます。

自分で勝手に仕事を増やさないように、ゴールをはっきりさせて、がむしゃらに頑張りすぎないようにしましょう。

習慣化する

さて、最後はエッセンシャル思考を習慣化することです。

なぜ習慣化するのかというと、頭で考えてエッセンシャル思考を実践しているのでは、いちいち断るのにエネルギーを使うからです。

これを、今まですぐにイエスと引き受けてきた過去の自分のように、反射的にできるようになりましょう。毎日繰り返してエッセンシャル思考を行っていくことで、習慣化していきますよ。

見極め、断ることに思考や判断の力を使わなくなると、その分だけさらに他のことに頭を使えます。習慣化はかなり上級者の技術ですが、ぜひめざしてみて下さい。

まとめ

育休明けの働き方は、子育てと仕事の両立という課題を解決していかなければいけません。そのためには、子育てできるだけの気力を残しながら、定時退社することが必要不可欠です。

だから私たちはエッセンシャル思考を身につけ、「あらゆるものを切り捨て、本当に重要なことだけに集中」して仕事をしなければなりません。

エッセンシャル思考の実践のためには3つの技術を身につける必要があります。

  • 見極める技術
  • 捨てる技術
  • しくみ化の技術

これらをよく理解して、すぐにやってみましょう。そして堂々と定時退社をして、子どもや家族のために時間を使いましょうね!

■さいごに

エッセンシャル思考を邪魔するような人や仕事が多すぎる環境では、精神的につらくなったり、自分のしていることが正しく評価されなかったりします。

せっかくエッセンシャル思考を身につけ、実践できても、上司が評価を下げてくる、急な仕事がひんぱんに舞い込むなどのことがあれば、悩みは増えるでしょう。

私の経験から断言しますが、周りを変えることはできません。たたかい続けることもできますが、そもそもそんな環境に自分から身をおき続ける必要は本当にあるのでしょうか。

好きでその会社にいるのなら、それはとてもいいことだと思います。でももし、お金を稼ぐため・食べていくために無理をしているのなら、今の会社でなくてはならないのか、もう一度考えましょう。

私の記事を読んで下さる方のほとんどが、子どものいる方だとは思いますので、「今すぐ仕事をやめて転職しなさい」とは絶対に言いません。

しかし一方で、今から転職の情報や案件だけでも仕入れておくことは、メリットしかないです。

なぜなら、もっといい環境で働けたり、給料が上がったりするからです。なにより、心と体がボロボロになってから、初めて転職活動をすることはハードルが高いからです。

転職情報の仕入れ方ですが、おすすめは、転職エージェントに無料で定期的に教えてもらうことです。

そして、希望する給料・希望する勤務形態・希望する仕事などがあれば、そのときに動くこともできます。転職エージェントからであれば、もちろん無料です。

転職が当たり前になっている世の中で、「今の会社で働き続ける」ことに少しでも疑問や不安を感じているのであれば、無料登録だけでもしてみてはいかがでしょうか。

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それでは、みなさんの子育てと仕事の充実を願っています!

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