子育てに疲れたママ&パパへ
毎日の子育てに疲れていませんか。特に、子どもが思い通りに動いてくれなかったり、何度も同じことで叱ることになったりして、心が疲れていませんか。
そんな方にぜひ手にとってもらいたい本が、『子供が育つ魔法の言葉』です。
この本は、子育ての悩みや不安を具体的に解決し、前向きな気持ちにさせてくれます。毎日の子育てに向かう気持ちを、すっと軽くしてくれますよ。
子どもを変える魔法の言葉はありません
先に言っておきます。
この本に書かれているのは子どもを劇的に変える魔法の言葉ではありません。
ではタイトル詐欺なのかというと、そうではありません。
はじめに結論から言います。
子どもが育つ魔法の言葉とは、「親が魔法の言葉を発し続ければ、子どもが育つ」ということです。
ですから、本書で私たちが勉強するのは実は、「親が発するべき魔法の言葉」たちなのです。
「なにやってるの!花瓶が割れちゃったじゃない!」
「こんなに部屋を散らかして。お前はほんと、だらしないな」
「また、服脱ぎっぱなしなんだから」
このような言葉を、私たちはつい口に出してしまいます。
しかしこれらは魔法の言葉ではありません。
だから、子どもが育つような魔法の言葉をこの本で勉強しましょう。
親の言葉が変わると、子どもの言葉も変わります。
親の行動が変わると、子どもの行動も変わります。
例に出した3つの言葉、これを魔法の言葉に変えるとどんな言葉になるか、ぜひ一度考えてみて下さい。(記事の最後に私なりの答えを書きます)
本書は、1954年に作者が書いた詩「子は親の鏡」の一節一節が、それぞれの章になっています。
これは「子供は常に親から学んでいる」ことを伝える詩です。
ああしなさい、こうしなさい という親の躾の言葉よりも、親のありのままの姿の方をよく覚えている。親は最も影響力のある「手本」だ。こうした作者の主張を具体的に肉付けしたのが、本書です。
全部で19章ありますが、この記事ではその中の2つを中心に取り上げたいと思います。
けなされて育つと、子どもは、人をけなすようになる
「ガッシャーン!!」
お母さんが飛んでいくと、次のような光景が。花瓶がひっくり返り、花が散らばり、あたりは水浸し。子どももビショビショで、ただただ泣いています。
「なにやってるの!ほんとに、ぶきっちょなんだから!」
カッとなってついつい怒鳴りつけてしまうことはないでしょうか。もちろん次の瞬間には後悔しますが・・・。
親だって疲れているときや、他のことで頭がいっぱいのときがあります。そんなときはなかなか感情をセーブできないものです。
怒鳴っても子どもは泣き止みません。後片付けも進みません。そして、自分は悪い子なんだと、自分を責め続ける子になるでしょう。
もちろん頭ごなしに怒鳴るのはやめるに超したことはありませんが、怒鳴ってしまった後でもまだケアはできます。魔法の言葉を学びましょう。
それは、「怒鳴ったことを謝る」ことです。
そして、「どうして花瓶を倒しちゃったの?」と問いかけ、
「どうしたらうまくいったと思う?」と一緒に考えさせましょう。
この例で、ポイントは3つあると思います。
1つめは、親が間違いを認め、謝ることです。間違いを認めて謝る親の姿から学び、子どももそれが出来るようになっていきます。
2つめは、「ぶきっちょ」だと子どもの「人格」部分を責めるのではなく、花瓶を倒した「行動」について、問いかけている点です。こうすることで、子どもが「自分はぶきっちょでだめな子だ」と自信をなくすことを防げます。
3つめは、「行動」について見つめることで、失敗の経験を次へ生かすための学びへと昇華させたことです。「行動」について親と詳しく考えることで、同じ失敗をしないよう学びます。これは怒鳴っているだけの親からは身につきません。
私たちはカッとなっても一瞬冷静になって、子どもに問いかけるようにしましょう。もし怒鳴ってしまったら、それを素直に謝る姿勢を見せましょう。それだけで、いいのです。
逆に小さなことでも子どもが出来たら、例えば花瓶を片付けることができたら、おもいきり褒めてあげましょう。きっと自信がついて、次も出来る子になりますよ。
とげとげした家庭で育つと、子どもは、乱暴になる
子どもは、敵意や憎しみの中で育つと精神が不安定になります。乱暴になる子もいます。引っ込み思案になる子もいます。
もし親が家庭内で暴力をふるったり、口汚くののしり合ったりしていたとしたらどうでしょうか。
子どもは、それが当たり前のことだと思うようになってしまいます。
家庭内の対立や葛藤を、私たち親は、夫婦間、親子間でどのように解決しているでしょうか。
今一度、見直してみましょう。
もしもイライラしたら体を動かすといいですよ、と作者は言っています。
散歩や庭いじり、洗車、深呼吸など自分なりの、感情のコントロール方法を見つけましょう。
ただ、完璧な手本になる必要はありません、と作者は言います。
時には感情的になることもあるでしょう。しかし、感情的になってしまったら、それを認め、子どもに謝ることが出来れば、それでよいのです。
きっと、ママもパパも感情的にならないように常に努力をしているんだ、という大切なことを子どもは学ぶはずですよ。
Amazonのレビューに次のようなものがありました。
子供は私たち夫婦を見ているので、よく喧嘩をするのですが仲良くしていこうと思いました。笑
この本のおかげで夫も本を読んだせいなのかなんだか最近は優しく不気味です(≧∇≦)笑
家庭内の関わりからも子どもは学ぶのだ、と言うことを意識すると家族間の関わりもさらに良いものになるかもしれませんね。
まとめ『子供が育つ魔法の言葉』から学ぶ親の姿勢
私たちは、子どものために、強い親でありたいと願います。子どもに正しいことを教え導き、いつでも頼れる存在でありたいと思うものです。
けれども、それゆえに子育てがつらくなることもあるでしょう。
大切なことは、つらいときに虚勢を張って頑張ることではなく、不完全な一人間として不安な気持ちも正直に表すことです。
親の不完全で、不安で、正直な姿を見た子どもは、そこからたくさんのことを学びます。
人間の不完全さ、不安への向き合い方、そんな時の声のかけ方などです。
だから私たちは、子育てについて完璧を求めず、肩の力を抜きながら自然体で振る舞っているだけでいいのです。
そして、子どもと語り合い、家族と語り合いながら、魔法の言葉で溢れる家庭を築き上げましょう。
きっと、「子どもが育つ」喜びを感じられる日が来るでしょう!
最後に答え合わせです。ちなみに答えは親の数だけあると思います!
【うまパパの解答】
「なにやってるの!花瓶が割れちゃったじゃない!」
→「どうして花瓶が割れたのか説明してくれる?どうすれば次は割れないかな。」
☆頭ごなしに怒るのではなく、理由を尋ね、対処法を考えさせる。
「こんなに部屋を散らかして。お前はほんと、だらしないな」
→「こんなに部屋を散らかして。部屋を片付けなさい」
☆人格を否定するのではなく、部屋が散らかっていることを指摘する。応じない場合は、片付けられない理由を聞きつつ対応策を2人で考える。
「また、服脱ぎっぱなしなんだから」
→「脱いだ服を洗濯機に入れなさい」
☆小言を言うのではなく、やるべきことをはっきりと言う。出来たら褒めることも忘れずに!
次回、『子供が育つ魔法の言葉』にもう少し踏み込んで記事を書きます。
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